医師、作家 米山 公啓さん
米山公啓さま
東京に木枯らしが吹いていよいよ寒さも本番、という所ですが暖かいと思いません?
銀座にクリスマスツリ−がお目見えして、年賀状の売り出しも始まって、やはり気分的にせかされますね。
今年も又、医療ミスが目立ちました。中でも震撼とさせられたのは慈恵会医大青戸病院の腹腔鏡手術のミスです。経験のない医師がマニュアル片手にメスを入れるなど「激怒」「憤怒」「驚愕」など、どんな言葉をもってしても、驚きを表すことは出来ません。
特に私は4年前、腹腔鏡で大腸ガンの手術をしてもらい、その患者負担の軽さに医療の進歩を実感していただけに、他人ごととは思えませんでした。医師の倫理観、という言葉も虚しく響きます。俗人的な問題を超えて、組織として又システムとしての問題を感じるからこそ、底無しの空恐らしさがあるのです。医療界の信頼は回復するでしょうか。
そうそう、先生もお医者さんでした。でも医局に反旗を翻したのですよね。その選択は間違っていなかったと実感されますか。
ガンの手術をしていろいろな発見がありました。周りの人達の反応もその一つ。「私、ガンで手術するの」と言うと「エ−ッ、まさか。ガンじゃないよ、ポリ−プだろ。大丈夫だよ」とやたら明るく反応し、本人がガンと言っているのに力強く否定するタイプ。「あ−、そうですか。それは大変ですね、お大事にと」と、聞いた本人がうなだれ暗くなってしまうタイプ。そして「エッ、どうしてわかったの。どういう手術するの」と根掘り葉掘り聞いてくるタイプと、3通りありました。やたら明るく、やたら暗くなるのは男性。その反応に「やはり大変なことなんだ」と思わせられてしまいました。そして根掘り葉掘り型は女性です。私の気持に最もフィットしました。今やガンとて、そう深刻にならなくてすむ時代。周りの人は「構えない」でね、と言うのが、ガンを手術した私のメッセ−ジです。
村田幸子 2003年11月18日
村田幸子さま
あっという間の1年という感じがいたします。
フランスのリバークルーズから戻り、建築に興味を持ち、ル・コルビュジエの「輝く都市」という名著を読んでおります。
医療ミスは確かに多く目立ちますね。
医学の進歩のためには、だれかが新しい試みをやっていかねばなりません。
しかし、そこに患者さんが犠牲になるのでは、まったく意味がありません。
昔、心臓カテーテル検査を考案した医者は、自分の動脈にカテーテルを入れて、研究をしていました。
新しい医療行為は、研究者自らが体験するくらいの気迫があってこそ、患者さんも初めて納得できるということでしょう。
そのような患者サイドに立つ医学教育を行っていかねば、医療の信用は取り戻せないように思います。
大学病院を辞めて、ますます医局制度の欠点ばかりが目に付きます。一番の問題は、医局にいる医者たちは多くの問題点をわかっていながら、声を出せないという状況に追い込まれているということでしょう。
ガンに対する考えは、治療が進んできてかなり変わってきているはずなのに、一般にはまだ知識と情報がないために、まだまだ理解がないのでしょう。医学教育を学校教育の中で、もっと行っていく必要があるように思えます。
インフルエンザの予防接種はもうお済みですか
私は接種しました。
米山 公啓 2003年11月18日
私は毎年、インフルエンザの予防注射をしていますよ。今年も予約はしていたのですが行きそびれていましたら「ワクチンが少なくなりましたから早く来て下さい」と催促され、あわてて一昨日行ってきました。インフルエンザの注射は痛いといいますが、それほどでもないですよね。これで今年も安心です。
村田幸子
